ゴールデン大阪

ゴールデンウイークの前半は大阪へ。

橋下市長の「文楽」への無理解にカチ〜んときたのもあり、
ちょうど友人誘われたのもあって、
文楽2日間に、あと劇団 新感線の公演をつけて、
さらに大阪で暮らすひとに会ったり、
食い倒れたりとなかなかハードでした。

大阪は、のぞみができてからは、
出張で行っても、日帰りばっかりだったので、
かなり久しぶり。

出張のときは新大阪に着いたら、
目的地に直行で、
さらに帰りも大抵がお茶1杯とか、
新幹線の中でお弁当とか、
そんな感じだったので、
ちゃんと街を歩くとか本当に久しぶりだった。

仕事を始めてすぐの頃は、
よく大阪で取材も。
かわいくて、おしゃれな女の子をみつけると
写真を撮らせてもらったり、
気になるお店をみつけると、
そのままアポなしで、取材と撮影、さらには貸し出しだしの
お願いをしたり。

まぁ、インターネットのない時代だったから、
アポなしも当たり前だったし、
まさに「お願いします!」と体当たりな感じだったなぁ。

商品をその場で借りて、
ホテルの部屋でカメラマンと物の切り抜きをとって、
翌朝返却とか。
借りるほうも借りるほうだけれど、
貸すほうも貸すほうだよなぁ〜なんて。

大らかな時代だったし、
怖いもの知らずの若者&ばか者だったということよね。

なんて話が脱線。

1日目は
朝8時台の新幹線で大阪へ。

前の日徹夜だったにもかかわらず、
今回は3人旅だったのもあって、
ほとんどおしゃべりしていた。

朝食はおにぎりと唐揚げ。



お昼に新大阪につく。
快晴。
地下鉄で移動して
心斎橋のホテルに。

以前、東京で働いていて、
今大阪にいる女の子に会う。
2歳になる男のコもいっしょ。

いっしょにお好み焼きを食べにいく。

すごく暑くて、
10分くらい外にいるだけで、
ぼぁ〜んとしてくる。

でも、ビールが美味しい。

お好み焼きのあとは、
シャンデリアがキラキラ輝く純喫茶。

プリンを食べる。
生クリームがすごい。

腹ごなしに歩いてホテルまで戻り、
ちょっと休憩。

うとうと寝ちゃいそうだったけれど、
シャワーを浴びて着替える。

梅田まで行って、
新感線のお芝居。
あまり舞台には興味がなかったのだけど、
チケットがとれたということで。
いそいそ。

合間にビーサンを買う。

殺陣も迫力があって、面白かったけれど、
う〜んと思うところもところどころ。
登場人物の誰にも共感できない…。
う〜ん。

お芝居が終わったら10時過ぎ。

大阪出身のひとに教えてもらった焼肉屋さんに行く。

美味しかったぁ。

腹ごなしにまた歩いてホテルに戻る。

ガリガリ君のアイスを買って、
ベッドで食べていたら、
そのまま寝てしまった。

朝、ベッドの横にアイスの棒が落ちていた。



2日目

ホテルのバイキングで朝食。
なぜかカレーとたこ焼きもあった。

今日も快晴。

万博記念公園に出かける。
さすが休日だけあって、
子供連れでいっぱいだった。


暑いのもあって、最初からソフトクリーム、
かき氷ととばす。


国立民族博物館(みんぱく)で、
「今 和次郎 採集講義〜考現学の今」を見る。
建築、服、化粧、そして割れた茶碗や、
自殺者のマップまで、ありとあらゆるものを記録し、
分類した和次郎先生。とってもおもしろかった。

でも、嘘みたいに空いていた。

公園内にバラ園があって、
ちょうど太陽の塔を後ろから見渡す感じの場所。

残念ながら、まだつぼみだったけれど、
色とりどりの花が咲いたら、
本当にきれいだろうなぁと思った。

万博公園をあとにして、
遅いお昼は串揚げ!

夕方から文楽を観るというのに、
ビールに、チューハイに飲む飲む。

日本橋まで戻って、
国立文楽劇場へ。

文楽専用の小屋があるのは大阪だけ。
できれば、その伝統を守って欲しいなと思う。
そのためには、地域の人から愛されるが大事なんだと思う。

橋下さんは、文楽がつまらなかったらしいけれど、
何を観たのかしら。

もちろん、つまらないというか、
寝ちゃうことも多い。
一段のうち、一回はこっくり、こっくりきている。
幕前には、ブラック系のガムは必須だし。

友人いわく浄瑠璃太夫の声には、
α波が出ているから寝ちゃうのだとか。

でも笑いもあるし、
衣装も舞台もきれいだし、
太夫の語りや三味線もそれぞれだし
見所はたくさんある。

それに人形であることを忘れてしまう、
人間っぽさはなんなのだろう。
勝手に動きたいのを、
無理に人形遣いが押さえているようにも見える。

観れば観るほど、聴けば聴くほど、
その世界に魅せられていく。

本日の演目は『加賀見山旧錦絵』

「又助住家の段」
落語でもそうなのだけど、
武士の忠臣の理不尽さは、
理解できない。

女房は身を売り、
子供は父親に殺されるって!

でも、そうやって突っ込みどころを
友達と話すのも文楽観劇の楽しみのひとつ。

「草履打の段」から、「奥庭の段」まで、
お局、岩藤さまのいじわるっぷりと
お初の熱さったら。
それにふたりともかなりの武闘派。

面白かった〜。

8時ぐらいに終わって、
夜はおでん。

ビールと焼酎。

帰りにイタリアン系のお店で、
少し飲む。

3日目

ホテルの朝ごはんはパスして、
茶店でサンドイッチとホットケーキ。
コーヒーが濃くて美味しかった。

再び文楽劇場へ。

道すがら、朝から飲んでいるおじさんがいたり、
なかなかにディープ。

演目は『祇園際礼信仰記』
三大姫と呼ばれる「雪姫」の物語。

縛られるお姫さまに桜。
いやぁ、いいものです(笑)

「寝ろ」と直接的に迫る悪役大膳もいいよなぁ。
慶寿院さまを助けるところは、
落語の「愛宕山」のようで、
おもわず笑ってしまった。

もう1本は『桂川連理柵』
文楽の話に出てくる男の人はほんとうにダメな人が多いのだけど、
その筆頭とも言えるのが、ここに出てくる長右衞門。

もう本当にダメ。

賢くて、いい女の女房お絹がいながらも、
14歳のお半(小悪魔)に言い寄られて、
手を出して妊娠させちゃう。
長右衞門38歳。さらに昔、芸子と心中未遂していて、
ひとりだけ生き残ったという過去もあり。
100両は遣い込んでいるし(理由はあるけれど)、
預かりの刀はすり替えられているし…。

で、あげくの果ては心中かよ〜!

と突っ込みどころは満載。
女房も養父もかわいそうすぎる。

でも、心中って概念、
日本だけなのかしら。

でも、死にいくふたりは、
酔っているかもしれないけれど…。

でもでも、楽しかった。

遅いお昼はうどん。
きざみで。
ちょっと天ぷらつまんで、
やっぱりビール。

雨が降ってきたので、
大阪まで異動したあとは伊勢丹をぶらり。

でも、そんなに心惹かれず、
結局新幹線の乗り場でお土産を物色。

時間があったので、
たこ焼きとねぎ焼き、そしてビール。

胃薬で締める。

新幹線の中では、うとうとしつつも、
そんなには眠れず。

本を3冊もバッグの中に入れてきたのに、
1冊も読まなかった。

家に帰ったら、ぱたんと寝てしまった。