小さな誇り

めずらしく、
インタビューの仕事をした。

それも作家の方。

ちょっとどきどき。

twitterでその方の本がおもしろかったとつぶやいたのを、
知り合いの編集者がRTし、
その記事を読んだ別な編集の方と知り合ったのがきっかけ。

その編集の方とは、
一度、いっしょに食事をさせていただいたのだけど、
まさか仕事の話がくるとはという感じ。

まったく違う分野の編集さんだったから。

「あの本の感想を読んで、
ぜひインタビューをお願いしたいと思って」

嬉しいけど、
期待されていると思うと、ちょっと
プレッシャー。どきどき。
裏切っちゃいけない。
でも、そのひとが求めれるものを
ちゃんと出せるだろうか?

作家の方はとても気さくで話しやすく、
インタビューの内容も、
聞きたいことを聞けたと思う。
それでずいぶん救われた。

インタビューの記事は、
1600文字程度のそんなに長くない文章だったけれど、
言葉を選びながら書いた。

編集の方から、
「とてもわかりやすくて、ステキな文章でした」と
メールをいただき、ほっとした。

ちゃんと期待に応えられたかな? 

もう20年以上仕事をしていると、
自分が絶対無二の存在でないことはわかるし、
代わりのライターや編集者もたくさんいるけれど、
一瞬でもわたしを選んで良かったと、
誰かが思ってくれるのであれば、
そんな幸せなことはない。

それが小さな誇りとなって、
仕事を続けていけるのだと思う。