冬の旅の断片 2011 その4

ささっと書くつもりが、
だらだらと続いております。

バルト海をいく】

ゴットランド島は廃墟のある旧市街をぐるりと
見て回ったら終わってしまった。
一度、ホテルに戻ってコートを脱いだら、
また着てブーツを履いてというのが
めんどうくさくて、もう出かけたくなくなってしまった。

コーヒーを飲んで、
シナモンロールを食べて少し昼寝。

TVで『ファニー・ガール』をやっていた。
バーブラ・ストライザンドって可愛いと美人と可愛くないの
微妙な均衡で成り立っているなぁと思う。
でも、肌がキレイだなぁ。とかそんなことをベッドの中で思う。

寝たり起きたり、
本を読んだりうつらうつら。

外は雪が降ったりやんだり。

4時頃には闇に包まれてしまった。

翌朝は6時に起きる。
8時のフェリー。

誰もいない食堂のあるフロアに降りて、
昨日、お姉さんに教えてもらったとおり、
保温ボックスからサンドイッチとりんごジュース、
ヨーグルトを取り出す。
このサンドイッチがチーズときゅうりと、
黄ピーマンだけなんだけど、すごいおいしい!
ピーマンにバターが塗ってあって、へえ〜っと思う。
シリアルにヨーグルトをかけてちょっと食べる。
温かい紅茶を入れる。

本当に誰もいないのじゃないかと思うくらい静か。

レセプションのガラスの瓶に
部屋の鍵を入れて、
荷物を持って外へ出る。

港まで歩く。
たぶん夏だったら5分くらいの距離。
雪道をスーツケースを引きながら歩く。
うがっ〜。ターミナルの灯りが遠く感じる。

予約のプリントアウトを見せて、
チケットに変えてもらって、
荷物をドロップ。
このとき引換券もなにもなくて、
アバウトだなぁ〜と思う。

ターミナルの中の待合室で本を読む。
少しずつひとが増えてくる。
こんなにこの島にひとがいたのか? と思うくらい。

乗船時間になる。

ネットで予約した席はフロントサイド。
照明は暗めで、なんというか大人ゾーンな感じ。
もう少し安い自由席もあって、こっちは明るく、
大衆食堂的な雰囲気でにぎやか。子供連れのファミリーや
学生などで賑わっていた(本当にどこにこんなひとがいたのか?
あのヴィスビーの街の閑散とした感じとの違いは…)

ショップがあったので、
そこで水と甘いお菓子、お土産、
ポストカードなどを買う。

約3時間の船旅。

出港したときはまだ暗かったけれど、
だんだんと明るくなってきて、
海が見えた。でも薄暗いグレーの海。

本を読んだり手紙を書いたり、
モニターでやっているサンタクロースの映画を観たり、
そんなふうにのんびり過ごす。

またショップに行ってジンジャークッキーの
アイスクリームを食べる。

もう少し晴れていれば、
デッキに出たかったけれど
自殺行為な気がして、結局は船内でぬくぬくしていた。

港の近くまでくると海に氷が浮いていた。

船を下りると、バスが待っていて
ストックホルムのシティターミナルまで直行。

あれ、荷物は? と表示を辿っていくと、
雪の野原にコンテナがどーんと置いてあって、
そこで自分の荷物をピックアップしていく。
アバウトだなぁ〜〜。
誰かがとるとか、そういう感覚ないのかも。
性善説

とりあえずスーツケースをまた雪道を引きずって、
バスのところまで行くと結構満員で、
あと3名と言われる!!
ひゃあ〜と思ったらギリギリ乗れた。
ふぅ。ちょっと冷や汗。

ストックホルムまでは1時間くらい。
ずっと白い風景。

自分がすごく遠いところにいる不思議。

もしここでひとり降ろされたら…とか考える。

ビルや教会の尖塔などが見えて
ストックホルムに到着。
やっぱり都会。

雪、くもり。
グレーと白が混じり合っている。

雪の道は、
白というよりも泥や
凍結剤?か何かで、三温糖みたいな感じの色と質感。

さて、ホテルは?
と思うが、雪が強くなってきたので、
まずはカフェでひと息。