2011-04-09 眺める 地下鉄の階段をのぼっていく。 暗い影にフレーミングされた出口から 青い空が見える。階段の下で、少しだけ足を止めて、 その切り取られた明るい風景を見上げる。そんな風景に出逢うたびに、 ユージン・スミスの「楽園へのあゆみ」という 写真を思い出す。光の中へ踏み出す 小さなあゆみ。 つなぐ手。その光と影のコントラストに惹かれる。 フレーミングされた小さな世界。少しだけ、暗い場所に身を置いて、 静かにその風景を見ている。